寺社探訪

寺社探訪とコラム

五色不動尊巡礼「目赤不動尊」

目赤不動尊

住所:東京都文京区本駒込1-20-20

名称:天台宗 大聖山 東朝院 南谷寺

創建:元和2年(1616年

本尊:阿弥陀如来 不動明王

本駒込駅を地上に出ると、いつくかお寺が密集したエリアになっています。本郷通り沿いに目赤不動尊南谷寺があります。余計なお世話ですが、このような規模の寺院をみると、墓地の広さを確認してちゃんと経営できているかを案じてしまいます。南谷寺には墓地が備わっていますが、そこまで大きな墓地ではありません。おそらくは寺院としての活動だけでは運営できず、何かしら他の収入を頼りにしていそうな気がします。

余計な心配はさておき、目赤不動尊を全面に押し出した門構えです。五色不動尊は、目黒不動尊以外はおそらく寺院としての特徴の1番が、五色不動尊のひとつであるという寺院なのだと思います。全面に押し出していきましょう。

この左側に立つマンションが、おそらくは寺院を支える収入源かなと思います。さて、きれいに掃除されていて、整然とした境内です。正面に本堂、右手に不動堂という作りです。奥に墓地があります。

本堂へ向かう短い参道に六地蔵が鎮座しています。まだ新しいようで、きれいに並んでいます。地蔵菩薩は仏教以前のインドのバラモン教の神で、仏教に習合され中国に渡って閻魔大王と共に冥界(死後の世界)の教主と信仰されていたのが、日本に伝わって六道を巡って人々を救済する菩薩として信仰されています。ふと思ったのですが、六体全く同じではないです。個体差があるのかなと調べてみたら、六体それぞれ違う名前があって、持っているものなどが違うそうですが、諸説あって統一されてはいないそうです。

本堂には阿弥陀如来がご安置されています。元和2年(1616年)に比叡山の南谷にいた万行という僧によって開かれました。万行は熱心な不動尊信者で、夢のお告げで伊賀の赤目山で祈願していたら、黄金の不動明王像を授かったという伝説があります。その不動尊を江戸の下駒込に庵を結んで安置すると、人々の信仰を集めたそうです。

赤目山で授かったので、最初は赤目不動尊と称していたそうですが、徳川三代家光より現在の場所を与えられ、目黒不動尊目白不動尊と同様に、目赤不動尊と呼ぶように言われました。家光の計らいで、不動尊を祀る庵だった南谷寺が、寛永寺の末寺の天台宗寺院として建立され、黒白赤と色付けされたお寺のひとつとなった訳です。

不動堂の前には小さな手水舎と、なんだか味のある石像が建っていました。明らかに呑んでますね。不勉強でわからないのですが、憤怒の形相の不動尊の目の前で、木の影に隠れてちょっと一杯なんて呑気さが可笑しく感じました。

こじんまりしていて、とても清潔感のある寺院でした。観光客で賑わうことはないでしょうが、ひとりふたり、お参りの方も見受けられました。不動堂には、観光客向けの説明書きも置かれていて、ちゃんとしているお寺という印象を受けました。

 

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