寺社探訪

寺社探訪とコラム

「多摩川左岸 百所巡礼10」

多摩川左岸巡礼93番:青渭神社 一之鳥居

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JR沢井駅御嶽駅の間、鵜の瀬で小休憩して青梅街道に戻ると、突如という言葉がぴったりな感じで、青渭神社一之鳥居が現れます。半分植物に侵食された階段を上がっていきます。鳥居の横には由緒書きの看板が建っています。

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JR青梅線とその次の道路を潜って進みます。結構な急坂です。青渭神社は、一之鳥居からこの急坂を400m上った先にあると書かれています。これは、かなり大変です。

多摩川左岸巡礼94番:八幡宮

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という訳で、青渭神社へ向かうのを諦め、近くにあった八幡宮に向かいます。こんなヘタレな巡礼も無いとは思いますが、青渭神社にはまたの機会にリベンジしに行くことにします。

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八幡宮ということですから、誉田別命神武天皇)を祀っていると思われます。隣に稲荷神社が祀られていました。青渭神社に行かなかったことに後ろ髪を引かれながら、今ならまだ間に合うから向かうんだと自分に言い聞かせつつ、八幡宮にお参りします。

多摩川左岸巡礼95番:沢井 神社

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八幡宮の前の通りを、JR青梅線に沿って進むと、道端に神社が現れました。二柱の神様をお祭りしているような社殿でしたが、何の神様なのか全くわかりません。それでも、ちゃんと階段を整備してお参りできるようにしてあって、鳥居にしめ縄が張られ紙垂が付けられています。

多摩川左岸巡礼96番:真言宗豊山派 慈恩寺

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御嶽駅の裏側にあります。このお寺は青梅市街地にあった青梅山金剛寺の末寺とのことですが、どうやら無住状態のようです。ただ、隣にかなり広い墓地があって、墓石屋さんが作業しているのも見られました。まだまだ大丈夫。荒廃していくような感じは見受けられませんでした。

ちょうどこのお寺の横に登山道の出入口があるようで、登山を終えた多くの方々が山から下りてきていました。何故か皆さん「行ってきたぜっ」という誇らしげな表情で下りてきます。ゴテっとした登山靴が泥に汚れて、なんだか格好良く見えます。

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JR御嶽駅に到着しました。せっかくなので御岳渓谷の方へ降りてみると、キロ杭を見つけました。海から71kmとのこと。おそらく御嶽駅が、JR青梅線のいわゆるアドベンチャーラインの途中の駅でも、乗降者が最も多いのではないでしょうか。御嶽駅を起点に登山に向かう人や、御嶽神社に参拝する人、などなど、駅周辺は登山の格好をした方々がたくさんいます。

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渓流沿いも散策できますので、歩いている方が多いです。JR青梅線のアドベンチャーラインと呼ばれる区間は、電車の本数が少ないので、次の電車が来るまでの間に30分とかがザラにあるので、そんなときは御岳渓谷に下りて、マイナスイオンを浴びて時間をつぶすという贅沢をお薦めします。

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御岳橋です。遊歩道は木々が色づいて美しかったです。私は詳しくなくてよく知りませんが、カヌーというのかカヤックというのか、ボートの練習をしている方がいらっしゃいました。

多摩川左岸巡礼97番:真言宗醍醐派 大徳院(御岳不動尊

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門柱の白い看板は、文字が見えませんが、神経を集中させてじっと眺めていると何と書かれているか読めるようになります。右側の柱には「真言宗醍醐派 大徳院」、左の柱には「御岳不動尊」と書かれています。

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無住状態という情報もありましたが、それにしては境内がきれいだなと感じました。真言宗醍醐派ですので、奥多摩教会という位置づけになっているそうです。御岳不動尊と称しているので、ご本尊は不動明王かと思えば、薬師如来ということです。

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と、いうことは本堂と別の場所に不動堂があるのかな? と思い至ります。こちら( ↑ )の境内社は稲荷神社に見えますが、全く何かわかりません。これが不動堂だと言われても、わかりません。まぁ、神社に見えますが・・・。

多摩川左岸巡礼98番:横尾神明社

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大徳院のすぐ近くに横尾神明社があります。鳥居と広場、本殿に神楽殿があります。扁額に神明社とありますので、天照大御神を祀っている神社です。創建年は不詳ですが、古くからこの土地にあった神社です。沢井村字小名横尾の鎮守様として祀られています。

多摩川左岸巡礼99番:地蔵菩薩

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横尾神明社の近くにお地蔵様がいらっしゃいました。左の供養塔には「大乗妙典千部供養塔」と書かれています。「大乗妙典」とは、衆生を迷いの世界から悟りの世界へ導いてくれる仏教経典です。誰かが誰かのためにこの大乗妙典というお経を1千回唱えたという記念に建てられたものです。今となっては、誰も詳細を知る人はいないと思いますが、それでも確かな事実として今ここに残されています。

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神路橋から奥多摩フィッシングセンター方面。多摩川を堰き止めて釣り堀のようにしています。

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こちらが神路橋。右岸には武蔵御岳神社の一之鳥居があります。橋の上を神様が渡る路だと考えたんですね

多摩川左岸巡礼100番:丹縄観音

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青梅街道に戻りすぐにこの観音像が見られます。こちらは丹縄観音と言うそうで、寄進した方の名前が記されていました。丹縄というのはこの辺りの地名です。歩道もない青梅街道沿いですが、お花や風車がお供えされています。ここが多摩川巡礼の百所目です。適当な予想でしたが、本当に百ヶ所お参りしましたね。お疲れさまでした。百所巡礼これにて終了です。

多摩川左岸巡礼101番:祠(白木和合大神)

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というのは冗談で、多摩川の起点に向かって歩き続けます。JR御嶽駅川井駅の真ん中あたり、青梅街道沿いに小さな祠がありました。中には石碑があって、「白木和合大神」と書かれているようです。どういう意味かよくわかりません。

多摩川左岸巡礼102番:祠

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ほぼ蔦のような植物に埋もれつつある祠がありました。こちらが102番目のお参り。一体何をお祀りしているのやらさっぱりわかりません。

多摩川左岸巡礼103番:飯縄神社

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「民宿みたけ」と看板の出ている建物を過ぎた辺り。この飯縄神社は本当に入口が強烈です。もしも訪れる奇特な方がいらっしゃったら、「この入口から本当に上がるのか?」と不思議に思うことでしょう。飯縄神社ですから、お祀りされているのはそもそも飯縄権現だったのではないでしょうか。長野市富田の飯縄神社が総本社となっている飯縄信仰だと思われます。

多摩川左岸巡礼104番:大山祇神聖徳太子

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飯縄神社から青梅街道を少し進んだところに石碑が建っています。大山祇神聖徳太子と書かれています。聖徳太子は仏教を取り入れて政治を行ったという印象がありますが、神として神社に祀られています。聖徳太子を祀った神社で、大山祇神を一緒に祀っていることがかなり見受けられます。これはなにか特別な関係性というよりは、山の神の代表として大山祇神を祀っているという感じです。

多摩川左岸巡礼105番:神塚神社

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しばらく青梅街道沿いに歩いて川井駅に近くなると、民家の横に階段が現れます。階段は結構急で長くて、せっせと上っていくとJR青梅線の線路付近まで上ったところに神塚神社がありました。こういう山の中にポロッと登場する神社のサイズが、どれも同じような大きさに見えます。こういう半格子の扉があって、しめ縄が張られていて、祠内に小さなお社がひとつ、または2つ3つ置かれているというパターンが多いです。

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扁額には神塚神社と書かれています。お祀りされているのは、塩土老翁神(しおつちのおじのかみ)です。塩土老翁神は、潮流を司る神とのことで、航海の神と言われていたり、製塩の神と言われています。日本神話上では、占いとか予言とか、取るべき道を示すという役割で登場します。塩土老翁神主祭神とする神社としては宮城県塩竈市鹽竈神社があります。

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川井駅に到着しました。駅の近くに奥多摩大橋が掛かっています。奥多摩大橋は海から74.1kmにあり、とても立派な斜張橋です。橋の下は大きなキャンプ場があって、賑わっていました。

多摩川左岸巡礼106番:大橋供養・庚申塔

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奥多摩大橋の手前、多摩川から支流として大丹波川が北に向かって伸びています。その大丹波川にかかる大正橋の袂に石碑が2つ並んで建っていました。ひとつは庚申等で、もうひとつには大橋供養と書かれていました。この大正橋がかかる以前、最初にこの場所に掛かった橋は、文化11年(1814年)に大橋と名付けられた橋でした。おそらくその時代の碑だと思います。この大橋が新しい橋に掛け直される時に、橋を供養する(?)ために作ったのかも知れません。

多摩川左岸巡礼107番:川井八雲神社

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奥多摩大橋を過ぎて大きく付き出した淵の先に川井八雲神社の入口がありました。八雲神社ですから、祇園信仰牛頭天王を祀っていた神社で、現在は素戔嗚命を祀っています。御祭神は愛知県の津島牛頭天皇宮から勧請したものだそうです。室町時代の応永年間(1394-1428年)の創建と伝えられています。

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階段を登るとこのような神門があります。新門の奥の階段を更に登っていきます。

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すると、神門の二階の裏側は、このような神楽殿の舞台になっています。地面から這い出てきたような感じで、とても変な感覚になります。このような神門と舞台のセットは、この奥多摩に他にもあるそうです。急峻な坂に建てられる神社では、このセットが無駄なく有効に空間を使えるのでしょう。

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更に奥に階段があり、本殿へ向かって上っていく感じです。階段の左右は段々畑のようになっていて、これが石桟敷、いわゆる客席です。両国国技館の枡席のような感じですね。階段を上がると本殿があります。

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摂社もちゃんとあります。この神社では獅子舞が有名だそうです。そう言えば、前回訪れた澤井八雲神社も獅子舞でした。下総の国の獅子舞の祖、山崎角兵衛の子孫、山崎角大夫から伝授された獅子舞が未だに受け継がれているそうです。


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万世橋です。絵に書いたような谷を渡る鉄橋です。JR古里駅の手前までやってきました。古里駅前にはセブンイレブンがあって、ここを過ぎると奥多摩駅までコンビニがありません。駅前だからといって何がある訳ではない路線を歩いてきたので、コンビニが新鮮です。きっと奥多摩に住んでいる方々も古里のセブンイレブンはかなり重宝しているはずです。やはり河川敷に作られたジョギングコースを進むのとは訳が違い、奥多摩エリアに入ってからは進むのが遅くなっていきます。それでも、非日常感覚を楽しみつつ、いつかはゴールに辿り着くだろうとのんびり構えて進んでいきます。

 

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